SLIDE-A 必ず迎える日。

2025　12.16　Tue
[PR] ＣＡＴＥＧＯＲＹ　：

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2008　03.12　Wed
必ず迎える日。ＣＡＴＥＧＯＲＹ　：日々

聴くに値するかはともかく、ピアノを弾ける人は多い。弾いたことがある人という括りならば、その数は一段と増えるだろう。しかし、処分されるピアノの先については知らないという人はおろか、考えもしないという人が圧倒的な多数を占めるのではないだろうか。ピアノ好きを語る、そんな人でさえも。

最近、川村結花の父親が亡くなられたらしい。のみならず、彼女の親交のあった上田現さんも亡くなられた。いつかは来るにしても、一人の事情に合わせた都合など無関係であるにしても、死を迎える本人が一番大変であるにしても、そして、死という絶対的な事実が圧倒的であるにしても、苦く切ない。

上田現さんについては、直接的には知らない。一般的には「ワダツミの木」だけれども、踏み込んだ形では、川村さんの書籍に掲載されている二人のメールのやり取りと、現さんが作詞した「ピアノの墓場」という川村さんの作品ぐらい。そこには裏打ちされている努力や苦しみを一掃してしまう天才という呼称を使いたくなる雰囲気が出ている。
音楽家とピアノの類似性から歌詞と関連させて思うところもあるけれども、書けば書くほど作品が汚れるような気がして、書くことは控える。

ただ、思う。

身近と言うにはあまりに遠いのだけれども、こんな時いつも思う。
人が死ぬという、そんな当たり前のことが嫌だ。